5月から気温が高くなってきて、ぬか床が腐るのではないか?と心配されている方も多いのではないでしょうか?
そんな時期にぴったり。そして、ちょうど5〜6月に実がなる、山椒の実を加えることをオススメします。
ぬか友さんからもこんな質問が!
具体的にぬか床に山椒の実を加えるにはどうしたらいいのでしょうか?そもそも、山椒の効果とは?詳しく説明していきます。
目次
なぜぬか床に山椒の実を入れるのか?
唐辛子と同様、山椒の実には抗菌作用があります。
つまり、ぬか床内の菌の増殖を抑制するということです。
そのため、
- ぬか床が酸っぱくなり過ぎた
- 気温が高くなってきてぬか床に腐敗菌が増殖するのが心配
- 白い膜がよく張るようになっても混ぜる頻度を増やせない
という方には特にオススメです。
山椒の実は抗菌作用以外にも使える
山椒といえば、うな重の薬味としてのイメージがあるのではないでしょうか。
あの独特の香りとピリッとした辛味が特徴です。
このように、ぬか床内にも、香りとスパイスを加えてくれる、ぬか床をより美味しくしてくれる効果があります。
ただ、スパイシーが香り、味がお好みでない方は、入れすぎに注意してください。
ぬか床に山椒の実を加える手順
では、実際に山椒の実をぬか床にいれてみましょう。
山椒の実の下処理の方法
生でもいいですが、その場合はすぐに漬けてあげてください。
さっと数秒茹でるか、熱湯をかけ、氷水で冷ましてください。
ぬか床に山椒の実を加える方法
山椒独特の香りをぬか床に加えるための一手間です。
塩を少しふって、山椒の実を少し潰しながらすりこむと、香りがたちます。
そして、パラパラとぬか床に加え、混ぜ込みましょう。
加える量
最終的には20gぐらい入れても大丈夫です。
まずは、5gぐらいから少しずつ入れることをオススメします。
加える頻度
20gぐらい加えたようでしたら、2〜3ヶ月を目安に追加で加えましょう。
あくまで目安ですので、ご自身のぬか床と向き合ってみてくださいね。
ぬか床に山椒の実を加えた後は?
では、山椒を加えた後は、どのように管理すればいいのでしょうか?
ぬか床に加えた山椒の実は取り出すの?
調味料感覚でそのまま、取り出さずにしましょう。
もちろん、食べても問題はありません。
山椒の実の保存方法
残った山椒の実は冷凍しておくと、2〜3年は使うことができるので、冷凍がオススメです。
下ゆでした山椒の実は、ぬか床に漬けない分をジップロックに入れるなどして、冷凍庫へ入れましょう。
ぬか床に山椒の実を加える際の注意点
山椒の実を入れ過ぎると
入れ過ぎては、抗菌作用が働き過ぎて、ぬか床内の発酵菌まで発酵しにくくなったり、辛味が強くなりすぎます。
入れすぎには注意しましょう。
山椒の実頼りになってませんか?
ただ、腐らせることが怖いからと言って、山椒の実を入れれば腐らない、ということではありません。
ぬか床内の発酵菌のバランスを優位に保ってあげることが重要なので、山椒の実を加え過ぎれば、発酵菌まで抑制されてしまいます。
そこは、混ぜる頻度、温度、塩を加える、などを組み合わせて、調整していきましょう。
詳しくは、こちらの記事にあります。
気温が高いうちは、ぬか床は特に変化しやすい面白い時期です。
ぜひ、ぬか床の声に耳をすませてみましょう。
ぬか床と山椒の実を繋ぐのは私たち
いかがでしたでしょうか?
山椒は実のなる時期が限定されているので、5〜6月のうちに買っておき、冷凍するのがおすすめです。
発酵食品は元来、菌の力と人の手が入って、より美味しく発酵されていったものです。ぜひ、私たちの一手間、山椒の実を加えてみましょう。より美味しく、よりぬか床と暮らしやすい生活が待っていますよ。
TOCOTOでは、300年の歴史ある漬物屋うまもんのノウハウから、ぬか床と仲良く過ごすための情報をお伝えしています。
また、TOCOTOこだわり、菌が20倍以上育つ自然栽培ぬか床キットもご用意しています。ぜひ、菌ちゃんとお互いに豊かな発酵生活をおくりましょう。